Q作るのが難しいといわれるフランスパンも
スチコンで作れますか?
という、ご質問にお応えして
フランスパンを
作ってみました!
作り方・実験レポート
フランスパン
材料20㎜の3分の2ホテルパン2枚分 6本分
A
強力粉(フランスパン用)
750g
ドライイースト
12g
塩
14g
モルト(粉)
1.5g
パン用ビタミンCパウダー
7.5g
仕込み水※
490cc
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パン作りのきほん
- 掲載レシピは2/3ホテルパンタイプの設定です。
- 仕込み水の温度は季節と粉の温度によって変わります。詳しくは後述。
設定
一次発酵
スチーム・30℃・1分間(予熱のみ使用)
仕上げ発酵
スチーム・32℃・1分間(予熱のみ使用)
※予熱完了後にスタートボタンは押しません。(予熱後の余熱で発酵させるため。)
※フランスパンの生地はグルテンが少ないため、仕上げ発酵の際は一次発酵より設定温度を少し上げて、短時間で発酵させます。
焼き上げ
(設定1)メニュー登録で以下を設定し利用
〈ステップ1〉コンビ・270℃・2分間・水蒸気量100%
〈ステップ2〉コンビ・200℃・15分間・水蒸気量0%
仕込み水の温度は
何℃にすればいい?
生地の発酵をうまく行うために、生地をこねるときに入れる仕込み水の温度は、季節(室温)によって調節する必要があります。
算出方法
定数
粉の温度(℃)
仕込み水の温度(℃)
定数
【 春・秋 】 | 【 夏 】 | 【 冬 】 |
---|---|---|
40〜45 | 35〜40 | 45〜50 |
例)夏・粉の温度が32℃の場合
定数35−粉温度32℃=仕込み水3℃になりますが、仕込み水が3℃では、イースト菌の動きがにぶくなってしまいます。こういう場合は、粉をあらかじめ冷蔵庫に入れるなどの対応が必要になります。手順
生地作り
パンこね機にAを入れ、軽く混ぜ合わせます。
仕込み水を少しずつ加えて、ひとまとめになるまでこねます。(こね上がり温度が約23〜24℃になるよう、仕込み水の温度を調節すること)
生地を軽く丸めてボールに移し、20mmのホテルパンにのせます。
スチコンをスチーム・30℃・1分間に設定して、予熱ボタンを押します。予熱完了後、(3)のホテルパンを入れ、スタートボタンを押さずに、庫内の余熱で生地の芯温を約25℃に保てるようにし、生地が1.5倍になるまで40分程発酵させます。(一次発酵:前半)
生地を作業台に取り出し、全体を手のひらで軽く押さえたたいてガス抜きをします。(パンチング) 再度丸め直してボールに移し、ホテルパンにのせます。
スチコンに戻し入れて、生地の芯温を約25℃に保てるようにし、発酵させます。
※庫内温度が下がってきたら予熱ボタンを押して、庫内温度を調節します。(一次発酵:後半)
生地が1.5倍になるまで
20分程度発酵させます。
フィンガーテストをして発酵具合を確かめます。(生地の中心を軽く指で押さえ、押さえた部分がもとに戻らなければ発酵完了)
生地を取り出し、6等分(1個210g)にして切り口が隠れる程度に軽くまとめ、たわら形に整えます。布巾をかけて常温で15〜20分程休ませます。(ベンチタイム)
成形の手順は?
生地を強く押さえてしまうと焼き上がりがふっくらしないので、ゆるめに扱うようにしましょう。
生地を手のひらで軽く押さえて厚みを均一にし、横幅18cmの横長楕円形にします。
上1/3を手前へ折りたたみます。
合わせ目を親指の付け根で押さえて閉じます。
下1/3も奥へ、中央で少し重なるように折りたたみます。
合わせ目を閉じ、親指で中央を軽く押さえてくぼませます。
親指をくぼみに沿わせて、上下半分に折ります。
折り目を親指の付け根で押さえて閉じます。
指を軽く曲げ、手のひらで上下に転がしながら、引き締めるように横に伸ばします。
表皮が張るように、ホテルパンの長さ(約26cm)に伸ばします。
20mmのホテルパンに小さめのパンマットを蛇腹状に敷き、凹みに本成形した生地をとじ目を下にしてのせます。(ホテルパン1枚につき3本)
スチコンをスチーム・32℃・1分間に設定して予熱ボタンを押します。予熱完了後、(9)のホテルパンを入れて、スタートボタンを押さずに、庫内の余熱で発酵させます。
15分程発酵させ、生地が1.5倍になれば発酵完了です。(仕上げ発酵)
クープ入れの作業やスチコンの予熱に時間が必要なので、仕上げ発酵は早めに終わらせるとよいでしょう。別の20mmのホテルパンに生地をのせ替えて(ホテルパン1枚につき3本)、刃先を表面に対して浅く当て、皮一枚を削ぐようにクープを入れ、霧吹きで生地の表面がしっとりする程度に水を吹きかけます。
室温が高い場合は、予熱の待ち時間にも発酵が進むことを考慮しましょう。
仕上げ発酵後、焼き上げのための予熱をスタートさせます。季節が夏などで室内の温度が高い場合は、予熱の待ち時間にも発酵が進むことも考慮に入れましょう。仕上げ発酵を早めに終わらせてクープを入れるなど、生地の様子を見ながら作業を進めてください。
焼き上げ
あらかじめ登録したメニュー登録「設定1」で予熱完了後、(11)のホテルパンを入れて、スタートボタンを押して加熱します。
加熱完了後、ホテルパンを取り出し、パンを網の上にのせて粗熱を取ります。
仕上げ発酵時のホテルパンから焼き上げ前に、予熱で熱したホテルパンに移した方がいいの?
熱したホテルパンに生地を移して焼く方がこんがり仕上がることが実験で確認できました。しかし、熱したホテルパンに生地を移す際に生地を触るため、ガスが抜けてしまい、せっかく発酵させたものが台無しになる可能性が高くなります。熱していないホテルパンでも著しく白く仕上がるわけではないので、仕上げ発酵時のホテルパンのまま、焼き上げに入った方がよいでしょう。
移す時にガスが抜けると
移さずに
焼き上げると
Mrs.エブリオの実験結果
パン作りの中でもフランスパンは難易度が高いのですが、クックエブリオはメニュー登録ができるので、発酵も焼き上げも、通常の作り方より楽に行えると思います。
ただ、生地をいちから作る手間や時間といったコストを考えた場合、冷凍パン生地を使った方がいいかもしれませんね。
冷凍パン生地を使ったレシピはこちら
冷凍フランスパン