監修:朝日大学歯学部
医学博士 管理栄養士 芳本信子
病院食は、患者さんの年齢・性別や疾患の状況などによって異なるため、病院ごとの栄養目標量を設定します。
一般食を提供する患者さんの
栄養管理に必要な情報を把握します。
● 年齢 ● 身長 ● 身体活動レベル
● 性別 ● 体重 ● 栄養摂取状況など
以下の手順で行います。
- 必要な情報に基づいて、基礎代謝と身体活動レベル、BMIを勘案し、推定エネルギー必要量を設定します。
※小児は年齢別エネルギー蓄積量、妊婦・授乳婦は付加量を考慮してください。 - 個人の給与栄養目標量から施設全体のエネルギー量を計算し、エネルギー分布状況によっては複数の給与栄養目標量を設定します。
算出した給与栄養目標量を「食品群別荷重平均栄養成分表」を使って食品群別の食材使用量に置き換え「食品構成表」を作成。これをもとに主食量を決定し、決められた栄養目標量に適合するように、主菜/副菜/汁物などを組み合わせます。献立作成時は栄養目標量だけでなく、入院患者個々に算定された医師の「食事箋」を守り、さらに作業効率やコストを意識する必要があります。
※定期的に利用者の把握、栄養目標量の算出等をおこない、施設の状況にあった献立づくりを実施してください。
一定期間のベースメニューを作成し、それを繰り返すことで、献立作成の効率化が図れます。サイクルメニューは、患者さんの平均在院期間をもとに4〜6週間単位が一般的で、季節区分(春夏秋冬)で作成することもあります。
参考文献:「臨床栄養学実習-栄養食事アセスメントとケアプラン-[第4版]」(芳本信子編、学建書院、2018)

