※掲載レシピは2/3ホテルパンタイプの設定です。
スチコンで作った焼きパン粉を食材につけた後、ホテルパンに並べて、スチコンで加熱します。
豚ロースは、筋きりをして肉をたたき軟らかくした後、形を整え、塩、こしょうをまぶします。
小麦粉、全卵、焼きパン粉の順番で衣をつけ、波型アルミホテルパンにのせます。
スチコンをコンビ・220℃・10〜12分間・水蒸気量0%に設定をして、予熱ボタンを押します。予熱完了後、(2)のホテルパンを入れて、スタートボタンを押して、加熱します。
加熱完了後、ホテルパンを取り出します。
豚肉の厚さ・温度にあわせて設定温度・時間を調整します 上記レシピの設定温度・時間は、「室温に戻した状態(芯温20〜25℃)」の豚肉を調理した際の設定です。「冷蔵した状態(芯温3〜5℃)」の豚肉を調理する場合は下の表を参考に設定時間の調整が必要です。
室温に戻した状態 |
冷蔵した状態 |
|
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調理前芯温 |
20〜25℃ | 3〜5℃ |
肉の厚さ | 12mm |
|
モード | コンビ・水蒸気量0% | |
設定温度 | 220℃ | |
設定時間 | 10〜12分間 | 13分間 |
調理後芯温 | 80〜90℃ |
仕上げ加熱時に使用するホテルパンで、豚カツの仕上がりがどう変わるのか、3種類のホテルパンで試してみました。
- 豚カツの裏側の衣は熱で蒸れて、白くふやけてしまった部分が見られる。加熱後のホテルパンには、加熱で出た油がくっきり。
- 20mmのホテルパン同様、裏側の衣が蒸れて、白くふやけた部分が目立つ。加熱時に出た油などは、オーブンシート上に残っている。
- 裏側の衣にも蒸れの影響は少なく、衣が立っていて、もっともサクサクとした仕上がりに。加熱で出た油はホテルパンの溝に。
ヘビーめの揚げものが
作りたいときは?
男性や若い人が好むようなヘビーめの揚げものを作る場合は、焼きパン粉作りの際にサラダ油の量を増やすほかにも、仕上げ加熱前にサラダ油をスプレーするという方法もあります。この方法なら、提供する人にあわせて油量を調整することができます。
使用するサラダ油の量が少ないのがスチコンで調理したフライの特長ですが、油で揚げた場合と実際にどのくらい変わるのかを、豚カツの調理で比べてみました。
【実験条件】 | ||
---|---|---|
基準となる サラダ油量 |
焼きパン粉100gに含まれる |
揚げ鍋に入れた サラダ油量:1,500g…[d] |
豚カツ枚数 | 豚ロース肉・約120g×4枚 | |
余った焼きパン粉 | 37g(サラダ油量:約10.7g…[b]) | - |
加熱温度・時間等 | コンビ・220℃・12分間 水蒸気量0% |
170℃、3分40秒〜4分40秒 |
加熱後に残った サラダ油量 |
4.2g…[c] (ホテルパンに残った油) |
1,445g…[e] |
豚カツに含まれる サラダ油量は… |
[a]-([b]+[c])=14.1g 1枚あたり:3.5g |
[d]-[e]=55g 1枚あたり:13.7g |
※中目パン粉100g+サラダ油40gで作った焼きパン粉が平均125gで仕上がることから算出しています。
焼きパン粉は、加熱時間や温度、サラダ油の量などで出来上がりに差が出るので、今回の実験結果を参考にして、お好みの設定を事前に決めておくと便利だと思います。今回の実験で、スチコンのフライ調理は「少ない油でおいしく仕上げられる」だけでなく、作るフライや使うパン粉の種類にあわせて、「仕上がりを細かく調整できる」こともメリットのひとつだということがわかりました。