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スチコンレシピ

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あらゆる部位をおいしく活用。
スチコンで食材ロスを低減!

セントラルキッチン

中華・牛タン料理
株式会社チソー食房 様
(宮城県・仙台市)
取締役工場長 小梁川 慎也 さん

仙台市を中心に中華料理店や牛タン専門店、カフェレストランなどをチェーン展開するチソー食房。牛タンの仕込みを手切りで行うなど、味へのこだわりでファンを引き付けています。さらに、セントラルキッチンを設置することで、作業の効率化を図り生産性をアップ。駅でのお弁当販売やネット通販など、幅広い販売網を持ち、成長を続けてきました。今回取材したのは新しくできた2つ目のセントラルキッチン。こちらでは牛タン調理のほか、メニュー開発などにクックエブリオが活躍しています。

お店の特長について教えてください。

当社の柱である「中嘉屋食堂」は現在6店舗を構え、「B級中華」をコンセプトに展開しています。「B級中華」は誰もが気軽に楽しめる中華という意味。仙台では中華だと個人店や高級料理店が多かったこともあり、その中間でファミレスともひと味違ったお店を目指しました。また、もうひとつの柱には牛タン専門店の「たんや善治郎」があります。牛タン焼きは、切る、味付けする、焼くと、シンプルな料理なので素材自体を吟味することが大切です。牛タンの仕入れ先は、仙台独自のHACCPの認定を受けている業者を指定するなど、品質はもちろん安全面にも細心の注意を払っています。

こちらのセントラルキッチンの役割は?

すでにあったセントラルキッチンだけでは生産が追いつかなくなったため、昨年、2つ目の施設として完成しました。従来のセントラルキッチンでは売店用のお弁当を作っていて、ここでは全店舗で使用する牛タンの仕込み作業を中心に行なっています。当社の牛タンの特長は、絶妙な歯ごたえを出すための手切り加工にあります。肉に一枚一枚細かく切れ目を入れる作業を店舗でやろうとすると、時間もかかり大変なんです。そのため、こちらで一度に仕込んで各店舗へ運んでいます。作業効率の向上やコスト低減はもちろん、どの店舗でも同じおいしさをお届けできるというメリットがあります。

スチコンを導入したきっかけは?

もともとセントラルキッチンでは、XO醤などの調味料作りやメンチカツに使用する玉ねぎの仕込みに大型のスチコンを使っていました。XO醤なら、スチコンを使えば材料をあわせてコンビモードで煮つめるだけ。大鍋で1時間以上もかき混ぜながら作っていたときもありましたが、スチコンなら焦げたりする心配もなく手間もかかりません。当時からこうしたメリットを感じ、メニュー開発もスチコンありきで考えていたので、新しいセントラルキッチンでもスチコンがなければ仕事はできないなと。こちらでは牛タンを使った調理のほか、メニュー開発で利用することが多いですね。何度も行う試作には大型のものよりコンパクトな方が良いし、ここはそんなに広くないので小回りの効くクックエブリオはちょうどいいサイズですよ。量が必要なときもあるので二段積みで利用しています。

セントラルキッチンがある本社ビル1階には、たんや善治郎の直売店があり、牛タンを使ったおつまみやギフト商品が並ぶ。

直売店では、牛タン弁当を通常よりおトクに販売。夕方には売り切れる人気ぶり。

牛タンの一番おいしい部分を切り落とした「切り落とし味付き牛タン」。その食感と絶妙な塩加減にファンも多い。

二段積みのスチコンの隣にはブラストチラー&ショックフリーザー。蒸した牛タンの冷却などに使用される。

牛タン料理ではどのようにスチコンを使っていますか?

牛タン1本のうち、牛タン焼きで使える部位は少ししかありません。もとの牛タンが1kgだとすると250g程度。しかも、残りの部位は硬く扱いにくい…。どうにか活かせないかなと考えていたときに、スチコンで蒸してみたらすごくやわらかくおいしくなったんです。それがきっかけで開発されたのが、牛タンラーメンに入れる牛タンチャーシューです。スチーム100℃で煮汁と一緒に2時間くらい加熱することによって、鍋で茹でたときよりもしっとりと仕上がり、ジューシーな味わいになりました。

クックエブリオを使ってみた感想は?

スチームモードがとても便利です。ボイルの代わりにスチームで蒸せばジャガイモなんかも形崩れしないので、下茹での作業にももってこいなんですよ。それに調理時間をセットするのもダイヤル式で簡単だし、掃除もラクなので使いやすいです。今までの大型のスチコンは掃除が大変でしたが、クックエブリオは手軽にできるので負担も減りました。

店舗ではスチコンを利用されていますか?

今度オープンする「たんや善治郎」の新店舗で初めてスチコンを導入することになりました。お店のスチコンは、牛タンつくねの仕込みに使う予定です。火加減や仕上がりの状態をいちいち気にかけなくてよくなるし、一度にまとまった量を仕込めるので、作業効率が上がると思います。ゆくゆくは、他の調理でもうまく活用していきたいです。また、ホシザキさんのテストキッチンでご飯を炊いてもらったとき、意外にすごくおいしくできたんですね。普段は釜でご飯を炊いていますが、炊くのが間に合わないときなどに少量でもふっくらと釜と変わらず仕上がるのは助かりますね。

今後どのように活用していきたいですか?

スチコンを活用することで、これまで使いづらかった部位も魅力的な食材になる。だから、うちにとってスチコンはメニュー開発に欠かせない調理機なんです。今はカフェレストラン「キーチャンズ」で提供する、牛タンを使った煮込みハンバーグを試作中です。スチコン一つで焼きも煮込みもできるので、セントラルキッチンでは調理の簡略化が図れますし、店舗では温めるだけなので、提供までの時間短縮にもつなげられます。こうしたスチコンのメリットを活かしながら、このセントラルキッチンからお客様に喜んでいただける新作メニューをどんどん生み出していきたいと思います。

牛タン加工場の作業後の風景。汚れが全くなく整然と片付けられている様子からも徹底した衛生管理がうかがえる。

牛タン料理は素材が命。一枚一枚丁寧に手切りし、味付けした後、真空パックにして冷凍庫で保管される。

衛生管理には電解水が活躍。牛タン加工後の調理器具はアルカリ性水で洗浄し、酸性水で殺菌。食品殺菌にも使用されている。

「スチコン1台あればいろいろと使えるので、自分でも欲しいぐらいですね」と小梁川さん。

取材日記

今回取材した工場はオフィスビルにあり、「本当にここに?」と驚きましたが、中はまさにセントラルキッチン!牛タンを加工しているにもかかわらず、作業後の厨房は肉特有のニオイもなく、衛生管理が行き届いていました。帰りの新幹線では、直売店で購入した牛タン弁当に舌鼓。厚切り牛タンが惜しげもなく入ったお弁当は、ジューシーな肉の旨みが堪能でき、お得感もいっぱいで大満足でした。次に仙台に行った際は、スチコンを使った牛タンラーメンをぜひ食べてみたいです。

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