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焼き縮みしやすかったかにの身も
コンビモードで
”ぷりっ”とふっくら
和食
かにすき・日本料理
札幌かに家 本店 様
(北海道・札幌市)
料理長 斉藤 一男 さん
北海道の代表的な味覚、かにを存分に満喫できる地上7階、地下2階の大型専門店。各階の客室は落ち着いた趣あるしつらえでゆっくりと旬の味を楽しめます。新鮮な食材をふんだんに盛り込んだコース料理は国内外のお客様に好評。焼き物を中心に、コース料理の調理などにクックエブリオが活用されています。
お店の特長について教えてください。
看板料理のかにすきを中心に、各種かに料理、日本料理を提供しています。毛かにとタラバかに、旬の野菜は北海道産のものを使います。味ももちろんですが、見た目の美しさにもこだわって調理していますね。札幌本店では新鮮な朝ゆで毛かにのコースなど、限定メニューもご用意していますよ。観光でご利用になる方が多く、最近では海外からのお客様も増えてきました。
どんな風にスチコンを使っていますか?
タラバかにの足1本をまるごと焼いて提供する「本タラバかに足一本焼き」や「ズワイかに姿焼き」に使っています。かにの味をそのまま味わっていただくために味付けはせず、ただ焼くだけなんです。ガスオーブンで焼いていた頃は、表面が乾いた感じになって、仕上がりのパサつきが少し気になっていました。スチコンを導入してからはふっくら焼き上がるし、かにの身本来のジューシーさをたっぷり味わってもらえるようになったと思います。
スチコンの使用経験はありましたか?
はい。以前勤めていた日本料理店でクックエブリオを使っていました。調理人仲間から「スチコンが1台あると人を減らせる」と聞いていましたが、実際に使ってみて「なるほど」と納得しましたね。下火と上火の調節とか、ずっとその場で焼き加減を見守っていなければならない、という余分な手間や時間が省けるし、仕上がりもいい。庫内を確認できる窓があって、途中の焼き具合が見やすいのも僕自身気に入っています。150席程度のお店でしたが、宴会料理を出すにはスチコンは不可欠だなと感じました。前の店で便利さを実感していたので、ガスオーブンの買い替え時期に経営者にクックエブリオを提案したんです。
クックエブリオの「良さ」はどんなところにありますか?
加熱する時に水蒸気を入れられるところですね。焼く時間はガスオーブンと同じくらいなのにクックエブリオを使うと焼き縮みがほとんどなく、表面も乾かない。それに、焼くことで引き出されるかにの甘みをしっかり身の中に閉じ込めてくれるんです。かに足の焼き上がりを見ると、殻の削ぎ目から身が“ぷりっ”と盛り上がっているんですよ。美味しく焼き上がって、見た目も美しい。クックエブリオのおかげで北海道の味覚の代表でもあるかにを自信を持って提供できます。かに足1本まるごとのボリューム感は客席にお出しした時のお客様の反応も大きい、とホール係から聞きます。「おお〜!」と歓声があがったりするそうですよ。
すると、一番よく利用するのはコンビモードですか?
はい。今はほとんど焼き物に使っています。焼きかに以外ではコース料理に入っているグラタン、前菜の下焼き、焼き魚などにコンビモードを使いますね。野菜と旬の魚を使った陶板焼きは器ごとスチコンに入れて、コンビモードで。焼き上がったらそのまま客席へお出ししています。大人数の宴会が数件入った日は特に提供時間を調整するのが大変ですが、スチコンはできあがったものを提供するまで保温しておけるから便利ですね。茶碗蒸しや温かい煮物、蒸し物はでき上がった後そのままスチコンに入れておいて保温庫代わりに使ったりもしますよ。
他に作業面でのクックエブリオのメリットというと?
そうですね、操作しやすいし設定さえしっかり決めておけばアルバイトでも調理できるから、指示がしやすくなったところですね。それに、スチコンは人がずっと張り付いている必要がないので、導入後はスタッフの動きがスムーズになった気がします。忙しいと、厨房はまるで戦場です。1カ所で作業が詰まってくるとお客様への提供が遅れてしまうので、スタッフは臨機応変に対応しなければなりません。確実に素早く料理を提供するにはチームワークがとても大切ですが、スチコンはそのチームの“一員”としてしっかり働いてくれていますよ。
今後、どんなふうに使っていきたいですか?
焼く以外の料理でもいろいろ試してみたいです。忙しいとついつい“いつも通り”に作ってしまうのですが、もっともっと使い道はあるんだろうな、と感じています。スチコンで作る煮込み料理は美味しいと聞くので、鶏肉の煮込みやポトフにもチャレンジしたいですね。グランドメニューの他にも料理長のおまかせ料理に、スチコンを活用したメニューを増やしていきたいなと思っています。
取材日記
取材後、「本タラバかに足一本焼き」と「ズワイかに姿焼き」を試食させていただきました。テーブルにお皿が運ばれてきた時、インタビュー中に斉藤さんから聞いていた通りスタッフ全員が「おお〜っ!!」と歓声をあげてしまいました。どちらのかにも甘みがあり“ぷりぷり”ジューシー。あまりの美味しさにスタッフはかにの身をほぐすのに夢中でしばらく無言になってしまうほどでした。