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あたたかい手作りの味と
思いをしみ込ませ、
"冷めてもおいしく"を実現。
お惣菜・お弁当
お惣菜・お弁当・オードブル
デリカショップ浜田 様
(大阪・豊中市)
オーナー 濱田 豊 さん
奥様 濱田 理恵 さん
昭和13年創業の老舗惣菜店「デリカショップ浜田」。創業以来70年以上も守り続けている「手作りの味」が、毎日50〜60品店頭に並びます。また、お弁当やオードブルの注文、配達にも対応しており、会合や研修時などに利用するお客様も増加中。そのお弁当や店頭販売用の惣菜調理にクックエブリオが活用されています。今回は代表取締役の濱田豊さんと奥様の濱田理恵さんにお話を伺いました。
クックエブリオの前にもスチコンを使われていたそうですね。
豊さん 10年くらい、ガスのスチコンを使っていました。調子が悪くなってきたので買い替えようと、ホシザキのテストキッチンで調理させてもらってビックリしましたね。10年前のスチコンと比べると性能が全然違いますよ。仕上りも圧倒的に早いから作業効率が格段にアップしたと思います。スチコンを使うのはおもに妻と母ですが、手早くできるようになってストレスが減ったのではないでしょうか。
実際にどのように使われていますか?
理恵さん 主に、野菜の下ゆでに使っています。
豊さん ボイルは断然スチコンでした方がいい。スチームを使うから、野菜の色がとても鮮やかに出るし、野菜本来の甘みもよく出ます。根菜は特に出汁がよくしみ込んでおいしく仕上がるんです。野菜の栄養も、お湯でゆでるより流出が防げると思いますし。下ゆでは、私の母がメインでやっているんですが、年配の人でも使いこなせるくらい操作が簡単だから助かっています。以前は大きな鍋で湯を沸かしての重労働だったんですが、スチコンならホテルパンの出し入れだけで済むので、母も、体力的に楽だと思います。
理恵さん 鍋でゆがくと、水道代もかかるし、同時にいろいろな作業をしているから鍋をかけていたことを忘れて、ゆがきすぎたってこともよくありました。その点スチコンなら、ゆですぎることがないから食材のロスも減りましたね。
2台積んでご使用になられていかがですか?
豊さん 仕込み中も、営業中もですが、よく作業が重なるときがあるんです。1台しかないと、調理している間に次の注文が入った時にスチコンが使えなくてお客さんの希望時間に間に合わない、というような事態がよく起こったんですよ。それで、買い替える時に2台導入しよう、と決めました。2台とも朝5時の仕込み開始から昼くらいまでフル稼働してます。
理恵さん 下ゆでするものが多いので、それでスチコンがふさがっている時間が長いんですが、途中でお弁当の注文が入ったら、1台を仕込み用、もう1台をお弁当の作業用に、と切り替えられるから助かります。
豊さん 本当に今となっては、スチコンがないと商売成り立たない、っていうくらい頼って使ってます。
これから、どんな風に使っていきたいですか?
豊さん まだまだ作ってみたいものがたくさんあるので、試作しながらちょっとずつレパートリーを増やしていきたいな、と思っています。うちの店のこだわりのひとつに「冷めてもおいしいもの」を提供する、っていうのがあるんですが、スチコンはその実現に役立ってくれています。肉や魚が冷めてもやわらかい状態が保てますから。
理恵さん 味に“余韻”があるお惣菜を目指しています。食べた時、「ああ、おいしい」って思ってもらって、「また食べたいな」「誰かに言いたいな」と思ってもらえるような。
豊さん 実際、口コミで来てくださるお客さんが多いんです。会合の昼食にうちのお弁当を食べた方が、帰りに店に寄って「今日のお弁当おいしかったわ」って言ってくださったり。主婦の方はやはり栄養バランスを気にされる方が多く、「ママ会」や進学塾のお弁当を頼まれることも最近増えてきました。
開発中の新メニューはありますか?
豊さん 試作段階のもの、というと少し前だと正月用の鯛ですかね。今までは魚焼き器で焼いてたんですけど、スチコンで焼いてみたら「今までの苦労はなんやったんや〜」って笑ってしまうくらい簡単にきれいに焼けて。これなら、お客さんからオーダーがあれば、パーティーのオードブル用などで、鯛の丸焼きが出せるねって、妻と話してたんです。
対面販売のスタイルを続けている理由は?
豊さん 直接、お客さんに好きなものや、前に買ってくれたものの感想を聞けるからです。コミュニケーションを大切にしていきたいんです。それに、作っている場所が見える、作っている人の顔が見える、というのは「食」を提供する仕事ではとても大事だと思っているので。
理恵さん 店頭でお客さんと話をしていると、「バランスよく食事をとりたい」という要望が多いんです。だから、メニューを考えるときは主菜、副菜ともいろいろ揃えるように気を使っています。
豊さん 商売の基本は「お客さんの信用を裏切らないこと」ですから。お客さんの要望に応えるものを作ることと、その日の朝から作ったものを、その日のうちに売りきる、ということは創業以来ずっと守っています。
理恵さん 食べることって、信じることにつながっているような気がするんです。うちの店のことを信じて買いに来てくれるお客さんに「変わらぬ味」を提供し続けて、これからもカウンター越しに、お客さんと“しあわせの共有”をしていきたいですね。
取材日記
取材に伺ったのは、平日のお昼前。ショーケース前ではスタッフと話しながらお惣菜を選ぶ人、「いつもの」と言って商品を受け取る常連さん、配達に出かけるスタッフ…と、人の動きが激しくとても活気がありました。創業以来継ぎ足しながら使っているというお出汁で煮た“浜田の味”代表作「なんきん」は、かぼちゃの甘みがよく出ていて、主張しすぎない味つけ。口の中に余韻が残り、ついつい「もうひとつ…」と手が出てしまうほどに美味でした。