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2献立3食×365日。
日々変わるメニューに
臨機応変に活用しています!
給食・食堂
シニア向けサービス付きマンション
中銀ライフケア札幌 あいの里1号館 様
(北海道・札幌市)
コック 上森 良明 さん
original recipe
コンビモード活用レシピ
鶏の照り焼き
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シニア世代に新しいライフスタイルを提案するサービス付きライフケアマンション「あいの里1号館」。
厨房では朝昼夕の3食を365日調理しています。
膨大な数に及ぶ献立はあえてレシピやマニュアル化せず臨機応変にクックエブリオを活用しています。
TOPICS
レシピ化せずとも
イメージ通りの仕上がりに
日々変わるメニューを
感覚的に調理。
このスタイルにスチコンは
ピッタリです。
当マンションの入居者はお元気な方がばかり。皆さん食事の時間をとても楽しみにしています。パン食やご飯食など、習慣や好みもそれぞれなので、朝・昼・夕食は各2パターンずつご提供。2週間分のメニューを事前に選んでいただくシステムをとっています。あまりにも献立の種類が多いため、すべてレシピ化するには膨大な時間と手間が必要です。なのであえてレシピ化せず、毎回記憶と感覚をたよりに調理していますが、クックエブリオは私のイメージにしっかり応えてくれますよ。
クックエブリオ2段で調理を一箇所に集約!
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以前は他社のスチコンとオートグリラーを併用していましたが、調理を一箇所に集約する目的で1/1ホテルパン6段タイプ2台に変更。上下を臨機応変に使い分けています。
食材違いの照り焼きは
温度や焼成時間を
細かく調整しています。
ひと口に照り焼きといっても、ブリや鶏肉やハンバーグなど、食材は様々。火の入り具合が違いますし、大きさが違えば焼成時間も調整しなければなりません。その点、クックエブリオは1℃単位で温度調整ができてとても正確。 コンビモードの水蒸気量やホットエアーモードの風量も変えられるから、食材に合わせて火入れの微調整が可能です。途中で仕上がりを見て「もうちょっと皮をパリッと仕上げたいな」と思ったら、コンビモードからホットエアーに変えてみたり。 状態に合わせて臨機応変に火入れできるところが気に入ってます。
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自室で食事をとられる方用に、少量での調理もするそうです。大量調理する場合と温度や焼成時間を細かく変えられる点で、クックエブリオは大変使いやすいとのこと。
POINT
たとえば…鶏の照り焼き
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少人数でも2台体制で
大量調理をコントロール
朝食時間が終わるまでに
昼夕の仕込みの5割が完了します。
朝は8時、昼は12時、夕食は17時半から食事が始まります。朝6時半に出勤して調理に取り掛かりますが、朝食準備は焼き魚やキッシュ、クロワッサンなど焼き物が多く、スチコン2台はフル稼働。焼き上がったらすぐに温度を変えて次の調理に移れるので、時間短縮につながっています。 朝食の焼き物が終わったら、1台は夕食の煮込み料理、もう1台は野菜の下ごしらえ、という感じに同時進行。朝食が終わるまでに、昼と夕食の準備を5割ぐらいはやり終えてます。 時間が有効活用できるのは助かりますね。
事前に大量調理しておけば
最大80食も一人でまかなえます。
現在、入居者は約120名で、朝食は50、昼食は40、夕食は80食ほど毎日ご予約をいただいています。レストランと違って皆さん同じタイミングで食堂に集まるので、2種類の献立を一気に配膳しなくてはなりません。 調理は基本的に私一人ですが、スチコン2台のおかげでスムーズに提供できています。鶏の照り焼きは下焼きをしておいて、提供する前にタレを塗って照りを出したり、事前に調理したものをスチームで温めたりと、仕上げるだけの状態まで持っていけば、十分対応可能ですよ。
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この厨房に入って初めてスチコンを使用したという上森さん。最初は戸惑ったものの、いろいろな機能を思考錯誤して活用するうち、クックエブリオの使いやすさを実感したそうです。
3段階焼成のクロワッサンも
ボタン一つで調理できるんです。
朝のパン食にクロワッサンとトースト、胚芽パンをお出ししています。中でもクロワッサンは人気メニューで、一度に3個召し上がる方もいらっしゃるんですよ。冷凍生地をスチームで解凍し、ホットエアーで中まで火を通してから、温度を上げて皮目をパリッと仕上げます。以前使っていたスチコンでは、工程が終わるたびにいちいち設定し直していましたが、クックエブリオは3段階の設定もメモリーに登録できます。最初から最後までボタン一つで調理できて、一度に45個も焼けるので助かっています。
ボタン一つで焼き上がる!
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クロワッサンの設定はパンメーカーの担当者と試作を繰り返して決めたそうです。「以前のような煩わしい作業がなくなり、ボタンひとつで焼成できて助かります」と上森さん。
CHECK! MEMO 冷凍生地のクロワッサンは解凍から焼成までワンタッチ
冷凍のままホテルパンに並べ、スチームの130℃で2分解凍し、ホットエアーの150℃で8分、180℃に上げて8分焼きます。クックエブリオは最大9ステップを15メニューまでメモリー登録可能。あいの里1号館様では試作を繰り返し、焼く量が少ない時と多い時で設定を分け、2パターンのメモリーを登録しています。
シニア世代に合わせた
食べやすさを追求
スチームモードで
じっくり煮込めば
シチューのお肉も
箸で切れるほどやわらかに。
高齢の方もいらっしゃるので、食べやすさには特に気を配っています。ビーフシチューのお肉は簡単に咀嚼できるよう、じっくりコトコト煮込みたいんですが、鍋だと粘度のあるソースは焦げ付きやすくて。その点スチコンの スチームモードは、放ったらかしでも焦げ付きやソースの蒸発を心配する必要がなく、箸で切れるほどやわらかく仕上げられます。 3食の間隔が短く、常に何かを仕込んだり片付けたりしていますから、スチコンまかせで他のことができるのは非常にありがたいですね。
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入居者の食事を一手に引き受ける上森さん。寄せられるさまざまな意見を「言われるうちが花です」と謙虚に受け止め、改善や工夫に活かしているそうです。
煮崩れしやすい野菜は
スチームでの下ごしらえが
ベストです。
やわらかく食べやすいのが原則ですが、煮崩れてしまってはせっかくの料理が台無しです。 ジャガイモのような煮崩れやすい野菜はスチコンのスチームモードで8〜9割ほど火を入れてから、鍋に張った煮汁に入れて少しだけ煮立たせて火を止めます。あとは浸透圧で野菜が煮汁を含むので、形もキレイなまま仕上がるんです。 それとロールキャベツ作りにも重宝していますね。重ねて煮ると下の方は煮崩れ、上は生煮えだったりしますけど、ホテルパンなら一面に広げられて、均一に火が入ります。
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太陽光に溢れ、開放感のあるダイニングルーム。10人のホールスタッフが入居者の来場をいわゆる「顔パス」で判断し、それぞれのメニューを配膳します。
取材日記
2週間分の献立を拝見したところ、朝昼夕3食×各2パターン、メニューが重複することはありませんでした。毎日食材や調理法を変え、入居者の皆さんに食べる楽しみを提供しようとする姿勢が伝わってきます。皆さんから寄せられる意見をしっかり受け止め、次に活かそうとする上森さんの真摯な姿勢にも感心するばかりです。撮影用に作っていただいた焼きたてクロワッサンは外サクッ、中はふんわりで、一度に3個召し上がる方がいることにもうなずけました。