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定番人気メニューが
驚くほどふあっふあに
さらに自慢の一品となりました!
洋食
居酒屋&イタリアンバール
黒天 KURO-TEN 王寺店 様
(奈良・北葛城郡)
店長 黒部 雄飛 さん
original recipe
低温調理&仕上げレシピ
鮎のコンフィ茸ソース
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奈良・王寺駅から徒歩1分の好立地で、和食をベースにイタリアンやスパニッシュ、フレンチなどさまざまな国のテイストを料理に取り入れている居酒屋&イタリアンバール。
開店前は野菜などの下ごしらえに、営業時間中は焼きものを中心に、クックエブリオが休むことなくフル稼働しています。
TOPICS
初めてのスチコンが
電子レンジ感覚で!
茹でるのも焼くのも
手間なくカンタンに
リニューアルオープンを機に、
厨房内を大改革したくて。
この店は父が35年前に大阪の藤井寺で開いた「居酒屋黒兵衛」の2号店として、28年前に開店しました。3年前のリニューアルオープンをきっかけに、厨房内を大改革しようと意気込んでいたところ、ホシザキさんからクックエブリオの話があって。まだ 見たことも触ったこともなかったスチコンをテストキッチンで使えると聞いて、スタッフと一緒に素材を持ち込んでいろいろ調理してみました。 今まで電子レンジでチンした後、炙っていたような料理がすぐにできる!しかも一度にホテルパン何枚も。「よっしゃ、入れよ!」と即決でした。
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テストキッチンでは既存のメニューがどのくらいの時間でできるか材料を持ち込んでチェックしました。
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仕込みの手間が省け、
同時進行で
他の仕事もできるんです。
大量調理できるところに一番の魅力を感じて導入しましたが、実際使ってみると仕込みでも威力を発揮しました。今まで1種類ずつ野菜を茹でるために、お湯を沸かしては捨ててを何回も繰り返していたんですね。それがホテルパンを分ければスチームモードで一度にピッと茹で上がり。電子レンジ感覚でカンタンに手早くできるこのスピードはすごいですね。 仕込み時間の短縮で余裕が生まれて他の作業ができるので、新メニューも増やせました。ガスオーブンもありますが、つい早くできるスチコンを使っちゃいますね。
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思いつきで焼いてみた大アサリの醤油焼きもスチコンでバッチリ。これまで使っていた焼きもの器は撤去!イカの塩焼きやサザエのつぼ焼きなども、今はスチコンで全部焼いています。
クックエブリオが来て
人気メニューが増えました!
時間がかかる低温調理の
コンフィにも向いていますね。
行きつけのお店で食べた鮎のコンフィがおいしかったので、シェフに作り方を聞いてみたところ「スチコンでできるんちゃうかな?」とひらめいて。早速試作したら、これがいい具合にできたんです。コンフィは低温の油でじっくり火を通す料理なんですが、焼きもの器でやってみると火の通りにムラができたり、煮崩れたりと、温度管理が難しいんですよ。 クックエブリオのホットエアーモードなら、ピピピッと知らせてくれるまで放ったらかし。まんべんなく火が入る上に、勝手に温度管理をしてくれるので、温度計を突っ込んで見張る必要もなくて便利ですね。 仕込んだ鮎は油に浸したまま保存し、注文が入ったら高温のコンビモードで焼いて仕上げます。鮎の味と食感を残しつつ、頭から尻尾まで全部食べられて、おいしいんですよ。
鮎のコンフィ 茸ソース
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低温の油で火を通した「鮎のコンフィ」。注文が入ってから高温のコンビモードでこんがり焼き色をつけて。
ブリュレは
クックエブリオが無かったら、
絶対に生まれなかった
メニューです。
クックエブリオを導入してから生まれたメニューの一つに「とろけるクレームブリュレ」があります。リニューアル前は下火の焼きもの器とガスコンロ、電子レンジしかなかったので、ブリュレを作れる環境ではなかったんです。 低温のコンビモード(110℃・水蒸気量40%)で35分焼くと、出来上がりはプルンプルンしてますが、冷めた時にちょうどいい硬さになり、お客様にも好評です。 出勤して真っ先に作るのがこれ。そうしないと次の作業に移れないですね。仕込みから営業時間中もフル稼働ですから。
とろけるクレームブリュレ
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出勤してすぐに作りはじめる「とろけるクレームブリュレ」。何度も試作して程よい硬さを実現。赤砂糖を振り、バーナーで焦がして完成。
理想のふあふあ感で
定番メニューが
生まれ変わったんです。
当店で一番人気のメニュー「山いものふあふあ焼き」はリニューアル前からありますが、以前は小型の鉄板に生地を流し込み、蓋をしたり、ひっくり返したりして弱火で焼いていました。それが今では熱した鉄板にバターをひいたら、 生地を流し込んでクックエブリオへ入れるだけ。約7分でできて焼き上がりもめちゃくちゃキレイで、ふあっふあ。 今まで提供していたのは未完成でコレが完成形やな、と確信しています。大幅な時間短縮ができる上に、大量に焼けますしね。これからはすべてのコースメニューに入れようと思っています。
山いものふあふあ焼き
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黒天一番人気の「山いものふあふあ焼き」。今までコンロで1個ずつ焼いていたものが、最大20個同時に焼き上げることも可能に。
アイデア次第で使い方は無限大
モード固定で連続運転。
扉の開閉を利用した
裏技もあるんです。
営業中はコンビモード240℃・水蒸気量40%で連続運転しています。忙しい時はスチコン前が渋滞するのですが、できるだけ扉の開閉をセーブして庫内の温度を保つようにしています。逆に、 扉を開けると温度が下がるのを利用して150℃ぐらいまで下げてから、下ごしらえ済みの冷凍肉を入れるという使い方もしています。 解凍を兼ねて調理できるから、ちょうどいいんちゃうかな?と思って。いろいろ工夫しながら使っています。
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思いつきを
すぐカタチにできるのも
楽しいですね。
先日、パエリアを試作しました。生米から炊くと時間がかかるので、まかないで余ったチャーハンに魚貝類を散らして魚のブイヨンを回しかけ、アルミホイルをかけてコンビモードで焼いてみたんです。スタッフと一緒に遊び半分で作ったんですが、本格的なパエリアみたいに仕上がってびっくりしました。改良すればパーティ料理に使えそうです。時間が有効に使えるようになった分、こうやって新しいメニュー開発にどんどんチャレンジしていきたいですね。
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「正直、もう一台欲しい時もあります」と黒部さん。下ごしらえ、焼きもの、仕上げ調理でクックエブリオはフル稼働。
CHECK! MEMO 連続運転効率化のカギは、扉の開閉にアリ
営業時間中はコンビモード240℃・水蒸気量40%で連続運転。ピザからホッケの開き、鶏軟骨塩焼きまですべて同じ設定です。スチコンで調理するメニューが多いので、オーダーが重なって焦ってしまうときでも扉の開閉を制限。庫内の温度を保つことで効率化と仕上がりの安定につなげています。簡単にモードが切り替えられるので、注文が混んでいない時はサッとホットエアーモードに切り替えることもあるそうです。
取材日記
クックエブリオなどの導入で、リニューアル前の厨房から20年分進化したと語る黒部さん。解凍を兼ねてそのまま加熱調理する利用法は、今回初めてうかがいました。串打して直火焼きしていた砂肝を「どうせ食べる時に外すから」と串から外してスチコンでの網焼きに移行するなど、ユニークな発想で常に新しい使い方を模索されています。同じモード設定で連続運転することを前提に、メニュー試作も重ねているとのこと。今後の展開がますます楽しみですね。