きっちんぷらす
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Vol.35 繁盛店への道——夢は大きく持つべきか?

飲食店を開業し、経営していく上で、誰もが「夢」を持っていることだろう。夢を持つことで、目標に向かって日々努力することもできる。夢を持つことは素晴らしいことだ。本連載最終回のテーマは、「繁盛店への道。夢は大きく持つべきか?」である。

vol35
大きく持つべきであるor大きく持つべきではない

 本連載も今回でいよいよ最終回である。最後の問いは、「繁盛店への道。夢は大きく持つべきか?」である。さて、その答えは?
飲食店を経営していれば、いろんな夢があるに違いない。その夢の内容は人によって様々。どんな夢を抱こうが、それぞれの自由だ。大いに夢を抱くべきだろう。
そして、その夢は、大きく持つべきかどうか?ということだが、私は「夢は大きく持つべきである」と考える。
大きな夢を持つこと、すなわち高い目標を掲げることで、日々、それに向かってがんばることができる。すぐに手が届く小さな夢では、それ以上のものを達成しにくい。まずは大きな夢を持つこと。これは大切なことだと言える。
ただし、ここで言う大きな夢とは、何も100店舗、1000店舗…といった規模の拡大だけを指しているのではない。規模の拡大を目指すのも飲食店の醍醐味ではあるが、それ以外にも、大きな夢と呼べるものはある。
例えば、「地域で一番お客様の評価が高い店になる」「地域で一番有名な店になる」。このように地域一番店になることは簡単ではない。自分の店ではムリ…と、はなからあきらめているケースもあるだろう。地域一番店は特別な店であって、自分の店には関係ない…。そんな感覚の店も多いのではないだろうか。
しかし、あなたの店も地域一番店を目指す権利はあるのだ。現状では大きな夢かもしれないが、はなからあきらめることはない。
また、「海外出店を目指す」という夢もある。実際、最近の若手経営者の中には、早くから海外出店を目標に掲げているケースも多い。経営者だけでなく、スタッフの中にも海外志向の若者は増えており、大きな夢であり、なおかつ現実味もある夢が海外出店だ。
どんな内容にしろ、こうした大きな夢を掲げれば、いまやるべきことの内容が、もっとレベルアップするのではないだろうか。スタッフの教育や経営者自身の勉強のやり方が、もっともっと充実したものになるのではないだろうか。
そうした意味で、夢は大きく持つべきだ。飲食店は誰もが大きな夢を掲げることができるのだ。それが飲食店の素晴らしいところである。
そして、あなたが売っているものは何か?このことを考えた時、夢を持つことの大切さが分かる。
あなたがお客様に提供しているのはおいしさだったり、雰囲気だったり、ホスピタリティーだったりするわけだが、これらをお客様と共有し、その共有から「感動」が生まれることで店は繁盛する。
「感動」を売る——。これも飲食店の素晴らしさである。
そのためには経営者だけでなく、スタッフの気持ちも大切である。メニューづくりや接客に関わっているスタッフにも「夢」がなければ、この感動は生まれないのではないだろうか?
すなわち、成功への道は、経営者や店長、職場で働くスタッフみんなも夢を持つこと。ここからスタートするのである。お店全体で夢を共有して欲しい。
きっと『よろずや食堂』も、これから大きな夢に向かってさらなる経営努力を重ねて、より多くのお客様に愛される店、スタッフのやりがいのある店になっていくことだろう。


夢はでっかく!

大きな夢を持つことで、日々、その目標に向かって努力することができる。スタッフの教育や経営者自身の勉強のやり方が充実したものになる。「夢はでっかく」——。大きな夢を持って、飲食店の経営や仕事に取り組もう!

vol.34 こだわり調味料

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