Vol.32 スタッフのツイッター。やらせてもよいか?
ツイッターやフェイスブックなど、いわゆるソーシャルメディアの利用者が増え続けている。飲食店でもツイッターでお客とのコミュニケーションを図り、集客に結びついているケースもある。では、店のスタッフにツイッターをやってもらうのは、よいのだろうか。
ソーシャルメディアの活用は、今後も飲食店にとって大きなテーマの一つと言える。そうした中で、店のスタッフにツイッターをやってもらうのはよいのか、よくないのかというテーマである。もちろんスタッフが、店とは関係なく個人でツイッターをやるのは自由だが、ここで言っているのは、店のスタッフとして店名などを公開してツイッターを行なうということである。
答えは「よい」である。スタッフにツイッターをやってもらうことで、少しでも店のイメージアップや集客につながるなら、それにこしたことはない。何よりもツイッターはお金がかからない。販促費はゼロなので始めやすい。
ただし、注意点がある。この注意点を守れないようなら、逆にスタッフにはやってもらわない方がよい。
その注意点とは、まずお客様のプライバシーや悪口などは、絶対にツイート(書き込み)しないこと。これは当たり前のことだが、タガが外れると起こりうる。実際に以前、飲食店のスタッフが、店を利用した有名人のことを悪く書き、ちょっとしたトラブルになったことがある。一般のお客様に対しても、話題にしてはいけないことがあるのは同様だ。
また、スタッフが自分では意識していなくても、読む人が読めば店のイメージダウンになるようなツイートをしてしまうことがある。こうしたことが起こらないようにするために、スタッフにツイッターをやってもらう場合は、経営者や店長などの責任者が、そのツイートの内容をチェックするようにしなければならない。気軽に自由に書き込みをできるのがツイッターの良さではあるが、店の名前を公開してやる以上は、こうしたチェック体制も大事なのである。あまり堅苦しいルールにするとスタッフは萎縮してしまうので、そのあたりはバランスが必要だが、一定のルールとチェック体制を取り決めた上で、ツイッターの良さを生かしたい。
ツイッターで店の改善点やメニュー案の情報収集
都心の繁華街にある居酒屋N店は、開業より4年が経つ。IT関連が苦手なオーナーに変わって、長年勤めているフリーターのSさんが、ツイッターを始めることに。コンセプトは「N店応援団 団長S」。Sさんは、店員であるが、一人のお店のファンでもあるという位置づけでツイッターを展開。ツイッターで、お客様からの応援メッセージを収集。改善点の指摘や、メニューのヒント、キャンペーン案を得るなど、いつの間にか、お客様を応援団にして経営に参画してもらうことに。常連を超えた関係づくりに成功している。
ツイッターを有効に活用!
スタッフにツイッターをやってもらうことで、少しでも店のイメージアップや集客につながるなら、それにこしたことはない。ツイッターはお金がかからないので始めやすい。ただし、お客様のプライバシーは絶対に書き込まないなど、一定のルールづくりは必要だ。