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Vol.28 ネット販促の時代にポスティングは?

飲食店サイトやメール販促など、ネット販促の時代だ。飲食店の販促は昔に比べると様変わりした。そうした中で、以前から行なわれてきたポスティングの販促は、いま行なっても集客が期待できるのだろうか。もう、実践しない方がよいのだろうか。

vol28
集客は期待できるor集客は期待できない

 最近の販促は、飲食店サイトのクーポンや、会員メールによるサービス告知など、ネット販促が主流になってきた。ネット販促の時代と言えるだろう。そうした中で、折り込みチラシやDM、ポスティングなど、従来型の販促は、もう時代遅れでしかないのだろうか。
折り込みチラシやDMに比べると、メール販促などは費用も低コストで済む。会員客を増やし、お客様のメールアドレスを取得すれば、一斉送信でサービスを告知できるので手間も少ない。この低コスト・省力化は大きなメリットだ。導入店が増えるのも当然である。現代の飲食店は、ネット販促を効果的に使いこなしていくべきだろう。
しかし、だからといって、従来型の販促は「もうやる必要がない」、「効果がない」と決めつけるのは早計だ。中でも、ポスティングは低コストで実践しやすい販促。配布するチラシを手書きなどにすれば制作費を抑えることができ、ポスティング業務も経営者やスタッフが自ら行なえばコストはかからない。やる気と行動力で実践できる。さらにネット販促ではとらえられない、近隣住民にアプローチできるのもポスティングのよいところだ。
実際、店の休日を理由して、経営者自らが周辺地域にポスティングを行ない、効果を上げている店もある。ネット販促の時代だからこそ、こうしたアナログ販促を改めて見直してみることも大切だろう。
オープンしてから数年経っていても、店の存在が意外に地域の人たちに知られていないというケースは多い。その意味でも、店の近隣で集中的に行なうポスティングはトライしてみたい販促だ。
また、ポスティングなどの販促の効果には、「集客」の効果と「告知」の効果がある。すぐに売上増に結びつけるには「集客」の効果を望みたいが、そうそう簡単なことではない。まずは「告知」の効果を蓄積して店の認知度を高めることで、それが徐々に「集客」の効果につながっていく。最初から「集客」だけにこだわると、思ったほど上手くいかないケースが多い。その意味でも近隣の潜在顧客に直接働きかけるポスティングを何回か行ない、「告知」から「集客」へとつなげるやり方は有効だ。
ただし、ポスティングするチラシが、興味をそそる内容になっていないと効果が上がりにくい。そこはアイデアが必要だ。大手チェーン店のチラシとは違った形で、店の個性や魅力を伝える内容を工夫したい。


Webもポスティングも活用して幅広い層を集客

 O店は地方の駅前にある和風居酒屋。いまではリピーターも多く、幅広い年代のお客を集めているのが好調の理由だが、それはこれまでに行なってきた販促の工夫が成果を上げている結果だ。
O店の宣伝販促は、Webやクーポン雑誌を中心に展開してきたが、決してそれだけには頼らなかったのである。
比較的、年齢が高い客層はWebやクーポン雑誌の販促ではカバーしきれないので、同時に近隣住民へのポスティングも定期的に実施してきたのだ。それが幅広い年代のお客を集めることにつながっている。

アナログ販促を見直してみる

現代の飲食店は、ネット販促を効果的に使いこなしていくべきだが、一方でポスティングなどのアナログ販促を改めて見直すことも大切。ポスティングはネット販促ではアプローチしにくい近隣住民に直接働きかけることができ、行動力さえあれば低コストで実践可能だ。

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