きっちんぷらす
スチコンレシピ 1100 recipe

Vol.1 は、“低いま子供向け商品価格”が重要?

少子化の進行が、ファミリー層を主力にする飲食店の売上低迷の要因になっていると言われる。
そして、この不況で、家族客の財布のヒモが固くなっている。
こうした中、子供向けメニューも、低価格を最重要ポイントにすべきか。

Vol1
低価格が最重要or低価格が最重要ではない

 日本の人口は、15歳〜64歳(生産年齢人口)が1995年をピークに減少し始め、1997年には65歳以上の高齢者人口が0〜14歳の人口を上回り始めた。
人口の減少、少子高齢化は、飲食業の売上低迷の要因の一つになっている。外食利用人口の絶対量が減ってきているのだ。
そうした中で、ターゲットの客層に確実に自店を選んでもらえるような魅力強化がますます大切になっている。どんな魅力の店かが分かりづらく、受け身の姿勢でお客を待っているだけでは、外食利用人口が減っていく中で客数・売上を確保していくのは難しいからだ。
ターゲットの客層に高い価値を感じてもらえるような付加価値型飲食店経営が、より求められていくことだろう。
そして、高い価値を提案していくためには、人口減少にともなうライフスタイルの変化にも着目していくことが重要だ。ライフスタイルの変化から生まれるであろうビジネスチャンスは少なくないのである。
例えば、代表的な例にペット産業がある。犬や猫のペットの数、ペット需要は拡大しており、飲食店でもペット同伴が可能なカフェなどが増えている。
では、「少子化」にともなう外食ニーズの変化についてはどうであろうか。子供の数が減っているのだから、ファミリー層を主力にする飲食店の売上が下がるのは仕方ない…とあきらめてしまえば、せっかくのチャンスを見逃してしまうことになりかねない。
また、不景気だからといって、安い値段のお子様セットを用意するというだけでは、高付加価値型の経営からは遠のき、大手の低価格チェーンにはかなわない。
いま注目すべきは、ハレの場や特別な場面の外食では、子供用のメニューにもお金をかける家族客が少なくないということだ。少子化によって、子供の数が減っている中で、子供1人当たりの単価は上がる傾向もあるのだ。
例えば、おじいさんおばあさんが、孫のために立派な御膳を用意するというケースも珍しくなくなってきている。
子供の数が減ったからといって、そのマイナス面ばかりにとらわれるのではなく、こうした新しいチャンスを狙って、高付加価値型の経営を目指したい。
「よろずや食堂」においても、低価格のお子様セットだけでなく、家族客のいろいろな利用場面を想定して、ちょっと豪華なお子様メニューなどを用意することを、検討してみるべきだろう。

子供のハレの日メニュー。一覧で注文獲得に成功!

 都心に近い洋食レストランK店では、お子様専用の「ハレの日」メニューを用意している。
K店は祖父母を含めた家族客の利用が多いので、「ハレの日」メニューとして、入学祝い、進級祝い、七五三、こどもの日、ひな祭り、誕生日、クリスマス用などを一覧できるメニューを用意したのだ。価格は付加価値をアップした内容に合わせて高めだが、狙い通り、三世代の家族客を中心に注文獲得に成功している。

家族客の新しいニーズを狙う!

最近は、ハレの場や特別な場面の外食で、子供用のメニューにもお金をかける家族客が少なくない。祖父母が、孫のためにお金をかけるというケースが多い。少子化のマイナス面ばかりにとらわれるのではなく、こうした新しいチャンスを狙いたい。

 

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