※掲載レシピは2/3ホテルパンタイプの設定です。
◎下茹で スチーム・130℃・10分間(2回実施)
◎本茹で スチーム・130℃・60〜80分間
◎炊き上げ コンビ・130℃・50〜60分間・水蒸気量40%
・小豆は洗っておく
こしあん作りでスチコンの利用工程は大きく3つに分かれます。
下茹で
小豆の皮には渋味や苦味の原因となるタンニンが含まれています。このタンニンを取り除くために下茹でし、「渋切り」を行います。
本茹で
本茹では、「渋切り」を済ませた後に、小豆をやわらかくする目的で行います。
炊き上げ
本茹で後、小豆をすりつぶしてさらしあんを取り、砂糖をあわせて、残った水分を飛ばす目的で行います。
手順
ホテルパンに、小豆を入れ、水1500ccを注ぎます。
スチコンをスチーム・130℃・10分間に設定をして、予熱ボタンを押します。予熱完了後、(1)のホテルパンを入れて、スタートボタンを押して、加熱します。
加熱完了後、ホテルパンを取り出して、小豆をざるにあげて水気を切って「渋切り」を行います。
小豆をホテルパンに戻し入れ、水1500ccを注ぎ、(2)〜(3)の工程を再度、繰り返します。
二度の渋切りを終えた小豆をホテルパンに戻し入れ、水1500ccを注ぎ、ホテルパンに蓋をします。
「渋切り」は2回行いましょう
渋味や苦味の原因となるタンニンが残ってしまうと、あんの味が落ちてしまいます。実験の際に、渋切りが1回のものと2回のものとを食べ比べてみましたが、渋切りを2回したあんの方がおいしく仕上がっていました。
スチコンをスチーム・130℃・60〜80分間に設定をして、予熱ボタンを押します。予熱完了後、(5)のホテルパンを入れて、スタートボタンを押して、加熱します。
ここまでは、「つぶあん」も「こしあん」も工程は同じです。
加熱完了後、ホテルパンを取り出し、小豆をすり鉢に移して水を足しながらすりつぶし、ボールで受けながらザルでこします。網に残った小豆の皮は捨てます。
(7)のこし汁を2重にしたこし袋で布ごしし、しっかり水気を絞って「さらしあん」を取り出します。
ホテルパンに(8)で取れたさらしあん、砂糖、塩を入れて、混ぜ合わせます。
スチコンをコンビ・130℃・50〜60分間・水蒸気量40%に設定をして、予熱ボタンを押します。予熱完了後、(9)のホテルパンを入れて、スタートボタンを押して、加熱します。
30分後、ホテルパンを取り出して、あんをよくかき混ぜ、ホテルパンの周りについたあんを拭き取ってスチコンに戻し入れます。
加熱完了後、ホテルパンを取り出して、あんを冷まします。
スチコンに入れる前に余分なあんはふき取って
混ぜ合わせたときにホテルパンの周りについてしまったあんは、「こげ」の原因になります。こげてしまった部分は使えないので、スチコンに入れる前にホテルパンの周りの余分なあんは、必ず拭き取ってください。
ちょっとポイント 作る和菓子にあわせて硬さをコントロール
あんを包んだ和菓子などは、皮とあんの硬さのバランスがおいしさのカギ。同じくらいの硬さが食感がよく、おいしく感じられます。あんは冷めると硬くなるという点を考慮して、仕上げたい硬さの一歩手前で加熱を止めるようにするとよいでしょう。
■後であんの硬さをコントロールする場合
柔かくしたい場合は水を加えながら加熱。硬くしたい場合は、そのまま加熱して水分を飛ばします。いずれも口の広い鍋を使って、あんを混ぜながら行います。
硬いあんに仕上げたいときは温度を上げる?時間を長くする?
コンビ・130℃・水蒸気量40%に設定。
(左)50分間(右)70分間、加熱したもの。
長い時間加熱した方が硬めに仕上がった。
あんの硬さは水分量が関係しているので、「加熱温度」と「加熱時間」で調整することができます。加熱温度を上げれば、早く仕上げられますが、こげる可能性が高くなるとともに、あんの質も落ちてしまいます。そのため、温度を上げるより、時間をかけて加熱した方がよいでしょう。また、途中でホテルパンを取り出して2〜3度かき混ぜれば、より効率的に水分を飛ばすことができます。
Mrs.エブリオの実験結果
鍋でこしあんを作る場合は、仕上げの加熱の段階で絶えずかき混ぜながら、焦がさないように炊き上げていきます。その間、つきっきりになってしまうのはもちろん、作る量が多いほど重労働になります。スチコンの場合は、機械に任せておけばいいので、鍋調理のようにつきっきりになる必要がありません。その点でも、とても楽に作ることができると言えるでしょう。