きっちんぷらす
スチコンレシピ 1201 recipe

薯蕷まんじゅうって?

「薯蕷(じょうよ)」は山芋(大和芋、つくね芋など)のこと。すった山芋と上用粉を合わせて生地にし、蒸し上げて作ったまんじゅうが「薯蕷まんじゅう」です。「上用まんじゅう」と書くこともあります。きめ細かで、ふわっとしたやさしい食感が特徴です。

スチコン de できるかな? クックエブリオ実験室 スチコンで本格的な和菓子は作れますか?また、どんな和菓子ができますか?…というご質問にお応えして薯蕷まんじゅうを作ってみました!

※掲載レシピは2/3ホテルパンタイプの設定です。

【材 料】穴あきホテルパン1枚分 約20個分 大和芋:80g 砂糖:150g 上用粉:95g こしあん:500g
【スチコンの設定】スチーム・100℃・10分間

※材料はホテルパン1枚分です。1枚から3枚まで同一設定での調理が可能です。

記事に包むあん玉を作っておく

作る生地の硬さを目安にして、あんの硬さを調整し、1個25gのあん玉を20個用意します。あんの硬さの調整は加熱しながら行います。口の広い鍋を火にかけて、硬くしたいときは、あんをかき混ぜながら水分を飛ばし、やわらかくしたいときは、あんに少しずつ水を加えつつかき混ぜていきます。

・砂糖はふるっておく
・作る個数分、オーブンシートを4cm角に切っておく
・霧吹き用に、水60cc+酢15cc(水4:酢1)の酢水を作っておく

こしあんの作り方

手順

大和芋を酢水につけて、アクを抜きます

大和芋を酢水につけて、アクを抜きます。

(1)の大和芋を水洗いし、水気を拭き取って、すり鉢ですりおろします

(1)の大和芋を水洗いし、水気を拭き取って、すり鉢ですりおろします。


(2)のすり鉢に砂糖を2〜3回に分けて加えながら、すり合わせます

(2)のすり鉢に砂糖を2〜3回に分けて加えながら、すり合わせます。

ボールに上用粉を広げて(3)を入れ、少しずつ粉を含ませながら、たたむように混ぜ合わせます

ボールに上用粉を広げて(3)を入れ、少しずつ粉を含ませながら、たたむように混ぜ合わせます。

生地がひとまとまりになったら、20等分して、こしあんを包んで丸め、形を整えます

生地がひとまとまりになったら、20等分して、こしあんを包んで丸め、形を整えます。


あんを包む(包餡)の手順は?

蒸し菓子は底の皮を薄く、腰高になるように形を整えていきます。
経験のない方は、きれいに包めるようになるまでに数をこなす必要があるでしょう。

生地をつぶし、中央は厚みをもたせて、周囲は薄く伸ばします

生地をつぶし、中央は厚みをもたせて、周囲は薄く伸ばします。

きれいな面が表になるようにしてあんをのせ、少しずつ生地を伸ばしていきます

きれいな面が表になるようにしてあんをのせ、少しずつ生地を伸ばしていきます。


【伸ばす目安】
あんに生地をかぶせてフリル状になる程度。

あんを指で軽く押さえ、生地を引っ張りすぎないように口をすぼめていきます

あんを指で軽く押さえ、生地を引っ張りすぎないように口をすぼめていきます。

最小限の生地をつなぎ合わせるようにして口を閉じ、腰高になるように形を整えて丸めます

最小限の生地をつなぎ合わせるようにして口を閉じ、腰高になるように形を整えて丸めます。


(5)を4cm角に切ったオーブンシートにのせて、穴あきホテルパンに並べ、霧吹きで表面に酢水(分量外)を吹きかけます

(5)を4cm角に切ったオーブンシートにのせて、穴あきホテルパンに並べ、霧吹きで表面に酢水(分量外)を吹きかけます。

スチコンをスチーム・100℃・10分間に設定をして、予熱ボタンを押します。予熱完了後、(6)のホテルパンを入れて、スタートボタンを押して加熱します

スチコンをスチーム・100℃・10分間に設定をして、予熱ボタンを押します。予熱完了後、(6)のホテルパンを入れて、スタートボタンを押して、加熱します。


穴あきホテルパンと浅いホテルパンではどちらがいいの?

スチコンでの蒸し物を作る場合は、穴あきホテルパンが定番。ですが、試しに65mmの穴あきホテルパンと20mmの浅いホテルパンで蒸し上がりを確認してみました。結果は、やはり「穴あきホテルパン」の勝利。一見、変わらないように思いましたが、まんじゅうの底の部分に差が出ました。穴あきホテルパンの均等な蒸し上がりに比べ、浅いホテルパンは底が少し湿ったような仕上りに。ホテルパンに通気口がないため、水蒸気中の水分が底の部分に影響を与えたのではないかと思います。

加熱完了後、ホテルパンを取り出して、うちわであおいで冷まします。

加熱完了後、ホテルパンを取り出して、うちわであおいで冷まします。

加熱後すぐ、うちわであおぐ。そのワケは…

加熱により糊化した澱粉を元の状態に戻らないようにするためです。ゆっくり冷めていくとまた元の澱粉に戻ってしまって味も落ちるので、熱いうちにうちわであおぎ、急速に冷ましてそれを防ぎます。また、水分を飛ばすことで表面が乾いて糊の膜でおおわれるため、皮の表面にはツヤも出て、中の水分量も保たれます。おいしさと見た目を守るため、加熱後にうちわであおぐことが欠かせないのです。


Mrs.エブリオの実験結果

スチコンを使うと、大量の薯蕷まんじゅうも楽に蒸すことができました。機械の外から加熱中の様子も確認できるので、便利だと思いますよ。山芋をすりおろすのに、フードプロセッサーを使ってみましたが、生地が粗くなり失敗につながるので、すり鉢でおろした方がいいでしょう。きれいに仕上げるためには、包み方が大きなポイントになるので、慣れるまで少し練習が必要かもしれません。