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【滋賀発】足太あわび茸 コリッと肉厚!アワビのような食感を持つ「きのこの里」の代表選手

足太あわび茸

「あわび茸」はその名の通りアワビに似た食感を持ち、ビタミンB2やβグルカンなどの栄養素を豊富に含むきのこです。ヌーベルムラチでは、特に旨みが詰まっている足(柄)を独自の製法で太く育てた「足太あわび茸」を生産しています。あわび茸のコリコリした食感に加えて、食べごたえのある肉厚でジューシーな味わいが特長。加熱後も食感が保たれるため、蒸す・煮る・焼くなど活用の範囲が広く、そのポテンシャルの高さから全国各地のシェフに重宝されています。

【滋賀発】足太あわび茸

生 特選(1kg) 4,000円(税・送料別) ※6〜10月中旬まで出荷予定 ※家庭用もあります

「足太あわび茸」を使ったレシピはこちら


未体験の味に感動!“きのこで味おこし”へ

近江牛や近江米をはじめ、果樹、野菜の栽培が盛んな滋賀県竜王町。町の西側に位置する鏡山には、豊富な種類の天然きのこが自生しています。この地で生まれ育った邑地さんは幼い頃から大のきのこ好きで、「竜王町はきのこの名産地」と思っていました。しかしその実状は、全国はおろか町内でさえ、ほとんど認知されていませんでした。そこで竜王町を“きのこの里”として広くPRし、地域を盛り上げようと決意。特産品になるような特別なきのこを探していたとき、台湾の友人から紹介された「あわび茸」を口にします。これまでに味わったことがないコリコリの食感に感動した邑地さんは、その衝撃に突き動かされ、自ら栽培することを決心しました。

ピンチのときに感じたあわび茸の人を惹きつける力

ハウスを建て、菌床を仕入れ、自力で販路を開拓。あとは収穫を待つだけ…というタイミングで、思わぬ事態が発生しました。納入先の商社が突然、取り引きできない状態になってしまったのです。目の前には行き場を失ったあわび茸の山。途方にくれた邑地さんでしたが、「とにかくこの味を知ってもらおう」と、地域のレストランや家庭に無償で配布。これが想像以上の反響を呼びました。シェフからのオーダーやメディアからの掲載依頼などが次々に舞い込み、あわび茸を買い求める連絡が殺到。「あわび茸には人を惹きつける力がある」と確信した邑地さんは、この経験をバネに本格的な栽培へと進んでいきます。

足太あわび茸の栽培ハウス(画像上)・直売所「竜王きのこ農園 Reco's Farm」(画像下)。周りには緑豊かな田園風景が広がる。滋賀県下において野菜、果樹の一大産地である竜王町を象徴する景色だ。
足太あわび茸の栽培ハウス(画像上)・直売所「竜王きのこ農園 Reco's Farm」(画像下)。周りには緑豊かな田園風景が広がる。滋賀県下において野菜、果樹の一大産地である竜王町を象徴する景色だ。

収穫までは約3ヵ月。菌床1本で5〜6回収穫できる。常に約3万本を育てているそうで、ハウス内は菌床に含まれる木粉の豊かな香りに包まれていた。 収穫までは約3ヵ月。菌床1本で5〜6回収穫できる。常に約3万本を育てているそうで、ハウス内は菌床に含まれる木粉の豊かな香りに包まれていた。


カサにネットを被せて虫の侵入をガード。収穫後は、石づきのカケラを取り除いて菌床をキレイにし、霧吹きを行うことでカビの発生を防いでいる。
カサにネットを被せて虫の侵入をガード。収穫後は、石づきのカケラを取り除いて菌床をキレイにし、霧吹きを行うことでカビの発生を防いでいる。

和洋中問わず、さまざまな料理の主役を担う足太あわび茸。事務所の一角にある不定期オープンのイートインスペース「Reco's Kitchen」では、邑地さん特製きのこ料理が味わえる。
和洋中問わず、さまざまな料理の主役を担う足太あわび茸。事務所の一角にある不定期オープンのイートインスペース「Reco's Kitchen」では、邑地さん特製きのこ料理が味わえる。

天然に近い環境で力強く育てる

あわび茸は足に旨みがしっかり詰まった品種。邑地さんはその性質に着目し、あわび茸の足をさらに太くさせた「足太あわび茸」をつくり始めました。成長促進剤や農薬は一切使わず、原産地の亜熱帯地方を再現した高温多湿のハウスで栽培。あわび茸の習性を利用して、より大きく成長させる栽培方法を確立させ、手のひらサイズになるまで育てています。時期によっては、菌床由来の豊かな香りや、味のアクセントになる苦みがほのかに出てくることも。天然に近い環境で、自然に育つ力を引き出すこと…それが個性的な味わいや食感につながっています。

「モノが違う」理由は身の厚みにあり

手塩にかけて育てられた足太あわび茸は、ビロードのようになめらかな肌を持ち、肉厚でジューシー。肉の密度が高いため加熱時の収縮率が低く、コリコリの食感が損なわれないのも特徴の一つです。カレーや煮込み料理に使用する際も、ベタッとならずに主役級の存在感を発揮。取引先から「他のあわび茸とはモノが違う」と絶賛されるほど、高い価値を持っています。「特にシェフの方々には、和洋中さまざまな料理に使えるところを評価いただいています」と邑地さんは話します。


“売れて当然”から“売れたら感謝”へ

あわび茸の生産開始とともに農家を始めた邑地さん。それまでは父から受け継いだガソリンスタンドを経営しており、利益を一番に考えていましたが、モノづくりを始めてから意識が変わりました。「ガソリンを売っていたときは”売れることは当たり前”だと思っていました。でもいまは売れたときや、お客様からおいしいと言ってもらえたときに、売れたことの喜びや、お客様への感謝の気持ちが一番に湧き上がってくるんです。それがすごく楽しい」。利益を追求していた経営者から、お客様の笑顔を生きがいとする農家へ。その変化は、邑地さんの「地域を活性化させたい」という思いをさらに強くしています。

“三方よし”の精神で竜王町を盛り上げていく

足太あわび茸はネット販売を中心に、竜王町の道の駅や直売所などで取り扱われています。ふるさと納税の返礼品としても人気で、現在は“竜王町の特産品”として全国から注目を集めるまでになりました。今後は6次産業化を進め、あわび茸のみならず、竜王町の生産物を使った新たな特産品もつくっていくそう。その根底にあるのは、地域全体を盛り上げたいという思いです。「竜王町の魅力をもっと伝えていきたいですね。常に“三方よし”を忘れず挑戦していきます」と笑顔で話す邑地さん。近江商人の経営哲学「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」を胸に、これからも竜王町を熱く盛り上げていくことでしょう。

収穫はすべて手作業。一つずつ傷つけないよう大事に採っていく。「なるべく菌床にストレスを与えないこと。これは最後まで徹底しています」。
収穫はすべて手作業。一つずつ傷つけないよう大事に採っていく。「なるべく菌床にストレスを与えないこと。これは最後まで徹底しています」。

足太あわび茸の加工品も多数販売している。カリッと軽いスナックに仕上げた「あわび茸ちっぷす」や、佃煮風に炊き上げた「あわび茸の山椒煮・昆布煮」などが人気。
足太あわび茸の加工品も多数販売している。カリッと軽いスナックに仕上げた「あわび茸ちっぷす」や、佃煮風に炊き上げた「あわび茸の山椒煮・昆布煮」などが人気。


※掲載の内容は、2019年5月現在のものです。