きっちんぷらす
スチコンレシピ 1193 recipe

Vol.33 日替わりや週替わりの商品を増やすか?

「日替わりのつまみ料理」や「週替わりランチ」といった形で、日替わりや週替わりのメニューを取り入れている店は、業種を問わず多くある。日替わりや週替わりのメニューは、日々内容を考えるのが大変だが、増やした方がよいのだろうか。

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増やした方がよいor増やす必要はない

 飲食店には、短期、中期、長期のメニューがある。短期メニューは、日替わり、週替わりのメニューなど、中期メニューは、季節やフェアのメニューなど、長期はグランドメニューということになる。
そうした中、日替わりや週替わりのメニューは、グランドメニューとは別に黒板や差し込みメニューでアピールすることで、お客様の関心を集めやすい。旬の食材を取り入れたメニューを提供しやすいのも日替わりや週替わりメニューだ。お客様にとって魅力的なメニューになりやすいのが、日替わりや週替わりのメニューと言えるだろう。
では、なぜ多くの飲食店のメニューは、日替わりや週替わりだけではないのか。当然ながらそれは、日替わりや週替わりだけだとメニューづくりが大変ということと、店のコンセプトや業態を作りにくいのが大きな理由だ。毎日のように、違ったメニューを考え、提供するのは容易ではない。お客様も、グランドメニューがあるから店のイメージを掴みやすい。日替わりや週替わりのメニューしかないと、お客様は違和感を感じる(魚料理の業態で、日替わりの魚を売り物にしている店などは、それが普通なので違和感はないが…)。
そう考えると、日替わりや週替わりのメニューは、「増やす必要がない」のだろうか。決してそんなことはない。むしろ「増やし方がよい」店が多いと言える。
なぜならいまの時代は、より良い食材を、より安く仕入れ、お値打ち価格のメニューを提供することが大切だからである。より良い食材を、より安く仕入れるためには、日々の食材価格に機敏に対応できる日替わりや週替わりのメニューの存在が必要になるのだ。
「今日はキャベツを安く仕入れた。キャベツを使った日替わり料理を作って売り込もう」といった具合に、仕入れとメニューを連動させることが、「安旨」と言われるようなお値打ちメニューづくりのポイントになる。
特に中小飲食店は、こうした臨機応変なメニューづくりを大手飲食店よりも実践しやすい。中小店の強みを生かすという意味でも、積極的に強化したいのが日替わりや週替わりのメニューだ。
ただし、日替わりや週替わりのメニューを急に増やしすぎて、調理場が混乱したのでは元も子もない。例えば、いままで5品程度だった日替わりのつまみを8品程度に増やすなど、少しずつチャレンジしてみればよいだろう。


魅力的な日替わりランチ1品で行列の大人気に!

 地方大都市の駅近くのビジネスホテル1階にある炉ばた焼の居酒屋M店がある。M店はランチで行列ができるほどの人気だ。
そのランチは、実は毎日1種類の日替わりメニューのみ。しかも、毎月・毎日が違うメニューだ。前月末には翌月の毎日の日替わりランチメニューをA4サイズのメニューカレンダーで告知。旬のものを使い、健康を考えた日替わりランチをお値打ち価格で提供し、席に座ればすぐに提供されるテンポの良さも評判になった。毎日が楽しくなる日替わりランチは、いまも地元のサラリーマン、OLに大評判である。

日替わり等でお値打ちを強化

いまの時代は、より良い食材を、より安く仕入れ、お値打ち価格のメニューを提供することが大切。その点で日替わりや週替わりのメニューの重要性が増している。日々の食材価格に機敏に対応できる日替わりや週替わりで、お値打ちメニューを提供したい。

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